ビジネスを咲かせる
クリエイティブ導入術
ブランドやプロダクトの成功に
必要なデザインメソッドとは?
第4回 | 全4回
- 1. 花 = ブランド、商品
- 2. 種 = ブランドや商品の本質
- 3. 土壌 = 会社、組織
- 4. 空 = 市場
- 5. 肥料 = クリエイティブ
第4回 | 全4回
抽象化と具体化
「クリエイティブ」
という肥料が
ビジネスには欠かせない
園芸には「肥料」が欠かせません。肥料は土壌を肥沃にしながら、種を力強く芽吹かせ、人々を魅了する花を咲かせる過程を支えます。花には花の肥料、野菜には野菜の肥料があり、どのように咲かせたいか&育てたいかに注力しながら、適切な成分を組み合わせ、プロセスごとに最適な肥料を投下する必要があります。
私たちはビジネスにおける「肥料」は、「クリエイティブ」だと考えます。
園芸では肥料を継続的に、かつ工程ごとに適切なものを選択、投下していきますが、ビジネスでのクリエイティブという肥料も、ブランドやプロダクトのライフサイクル(導入期、成長期、成熟期、衰退期)ごとに必要です。
ここであらためてクリエイティブという肥料の、ある一つの役割を考えてみます。
ビジネスの課題解決において、さまざまな物事を俯瞰しながら共通の性質を抜きだす「抽象化」と、漠然としているものを数字や固有名詞ではっきりとさせる「具体化」することの繰り返しが欠かせません。
そのプロセスにおいて大切なポイントは3つ。
❶ 本質を見つけるための[捨象]
ブランドや商品の本質を探すために、さまざまな具体的な事例や施策から、不必要な要素を「捨象」し、より高い解像度で抽象化すること。
❷ 戦略と戦術を[明文化][可視]
具体化から抽象化、そしてさらに具体化するプロセスは、戦略と戦術をはっきりさせること「明文化」「可視化」に結び付きます。
❸ 冷静に[対象化]して設計
個人の感覚や主観、思想は取り入れず「対象化」して設計すること。プロジェクトを遂行するメンバーは思い入れが深く、サンクコスト(すでに払ってしまい取り戻すことができない費用)を思考に入れて主観的になりがちです。「対象化」するためには、外部からの視点を入れることも有効です。
Fig 1.
- 5. 肥料(置き肥) = クリエイティブ|ブランディング
- 6. 肥料(元肥) = クリエイティブ|インナーブランディング
多角な着想の継続が
肥沃な土壌を作り
花を開花させる
ここでもう一度、園芸に立ち返ってみます。
園芸の肥料の種類は大きく、
◎置き肥(一時的に栄養を与えるもの)
◎元肥(質そのものを変えるもの)
に分けることができます。
ビジネスを育てるためのクリエイティブも、「置き肥」のようにスポットで施策を行い効果を上げるものがあれば、「元肥」のように継続的に施策を取り入れて効果を高めたり、土壌そのものの再構築に役立てたりするものもあります。
これらクリエイティブ施策のためには、以下3点に長けたパートナーが求められます。
◎多角的な視座をもちうること
◎着想が豊かなこと
◎論理的なクリエイティブ・メソッドがあること
上記をふまえると、ビジネスの大切な「肥料」となるクリエイティブは、付け焼き刃では効果がありません。ブランドや商品の花を咲かせるための設計では、短期・長期での最適なクリエイティブの投下が必要になるのです。