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eau restaurant.
www.instagram.com/eau.0829/ -
eau 店主 仲野智博様

eau 店主 仲野智博様
独特の感性とメソッドを持つ、これまでにないタイプの料理人として注目されている仲野智博氏。 2017年8月、名古屋・新栄にオープンした話題のレストラン、『eau(オー)』のオーナーシェフだ。以前は約3年にわたり個人でフランスやイタリアの家庭料理をメインにした料理教室を主宰。 口コミだけで生徒数が延べ900人に達したという〝予約のとれない料理教室〟は、もはや伝説といわれるほど。
磨かれたセンスの良さ、それを具現化するロジックと行動力を持ち合わせる仲野氏の世界観が表現されたお店は、料理をはじめ内装、インテリア、什器などに様々なテイストやカルチャー、国籍がミックスされている。 不思議なことにそれが先進的な空気を醸し出しているのが魅力だ。 告知や宣伝をほぼしていないにも関わらず、瞬く間に人気に火が点いたのもうなずける。
そんな仲野氏がvisknowへロゴマークを依頼したのは、なんとお店オープンの1ヵ月前。
「店の内装も自分で行っていたので、そこまで頭がまわってなくて。代表の広瀬さんとは、数年前とあるフードプロジェクトで知り合って以来のお付き合い。 お願いするなら食やインテリアの造詣が深くデザインのプロにとすぐに思いました。ギリギリのスケジュールなのに引き受けてもらえてよかったです」と笑う仲野氏。

「居酒屋っぽいメニューもあったり、〝ちゃんぽん〟な感じでいいと思っているんです。仕事帰りの男性にもふらりと立ち寄ってもらえるような店でありたいですね」と、このお店のことを「レストランではなく食堂」と言う仲野氏
「ご覧の通り、店はいろんなテイストが合わさっているので、店名は逆に削ぎ落そうと考え、仏語で〝水〟を表すシンプルなものにしました。だからロゴについてもプレーンなものがいいかな、とは思っていました」と話す仲野氏。
ただ、visknowに対してその考えをあえて強調して伝えはしなかったという。
「開店準備で余裕がなかったのもありますが、きっと言わなくてもわかってくれる、みたいな期待があったのかもしれません(笑)。私が思うvisknowが創り出すものはアーバンな感じ。無駄のない洗練された中に、機能美も有するデザインが魅力だと思います。 だからこそ、時間がない中であげてくれたロゴを見た時はまさに『ドンピシャ』って思いましたね(笑)」。
第1稿では4案を提案するが、確かにいずれもプレーンなデザインに終始。ただし、店のミクスチャーな魅力を大げさではない程度に内包したデザインに仕上げた。提案後すぐにBに決定を下し、さらにブラッシュアップしたものを最終的に提出。 名刺やショップカードもオープンになんとか間に合わせることができた。

フード、ドリンクや価格、ポーション、サービス、インテリアやお客さんのイメージなどすべての把握とバランス調整はすべて店主である仲野さんが握っています。 第1稿ではお店を成り立たせる要素のひとつであるロゴが今回のお店に擦り合うかを考えてもらうプレゼンテーションでした。


最終のフォルムの修正では、やや高さを低く安定させ、aのシェイプを見直し、eのラインと同調させた。
「飲食店は、いろんなものが詰まった小宇宙みたいなもの。 お店のロゴマークはその要素のささやかな一つだけれど、間違いなくその店らしさを際立たせるもの。だからこそ、信頼できるデザイナーに頼むことは重要だと実感しました」と振り返る仲野氏。
オープニングのインパクトから日々を積み重ねて醸し出されるお店の雰囲気や味わい。 屋号を表すロゴデザインはいつまでも錆び付かずお店の鮮度と同調して、ひとりの個性豊かな人物像になればとvisknowは言う。無事にロゴマークも決まり、順風満帆なスタートを切った『eau』。ただ、このオープンは「第2章の始まりという位置付けです」と仲野氏は言う。
「自分の中には18年計画というのがありまして、その実現に向けてこの先第3章、第4章と新しいことを手掛けていきたいと思っています。 食を通して、まだまだ表現したいカルチャーやライフスタイルなどがたくさんあるんです。その展開の中でvisknowさんに、また相談できたら嬉しいなと思っています」。
従来の形にとらわれず、新しいチャレンジへと当たり前のように乗り出す姿勢は、まさにニュージェネレーション。これからどんな料理で、どんな表現でわたしたちを楽しませてくれるのか、ワクワクが止まらない。

料理番組にも出演する仲野氏。様々なプロジェクトも進行中とのこと。

eauの情報はinstagramで配信している。お店の開店もinstagramのみの告知で、初日から満席に。